ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

2023/9/17

同居人の実家からいただいたシャインマスカットをつまみながら作業。ひと段落したところで電車に乗り込む。窓の向こうを流れる景色がするすると見慣れたものに移り変わっていく。

この連休は雨予報だと聞いていたが蓋を開ければ晴れ続きだ。買い出しやらロケハンやらをするには都合がいいが、カンカン照りの中を空腹で歩き回るのも体力が削られる。まっすぐにカフェオーケストラまで友人たちを案内して4人でランチを摂る。

ぺこぺこの胃にキーマカレーのときめきに満ちた旨味が染み渡る。そこまでつらくかなしい出来事があったわけでもないのに心の芯まで射止め抱きしめられたようで目元が潤んだ。なくならないでほしい、と改めて思う。この瞬間のためなら片道一時間なんてなんでもない。

引っ越しからまだ2ヶ月半しか経っていないというのに古巣のあたりにしっかりと懐かしさを覚えている。この交差点を通った、この橋を渡った、この川沿いを歩いた、と説明をしながらねりねり進む。かつてひとりで噛み締めていた景色の中を今は4人で歩いているのが不思議だ。匂いまで描けそうなほど、思い出が積み重なっている。

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