ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

空は洗い流されて

目が覚めると地震。天井を見つめながらベッドごとガタガタと揺られる。空とか地面とか海とか太陽とか、人間ごときが到底敵わないような自然のうごめきに弄ばれるたび、畏怖の念とともに安堵も覚える。自分の悩みも社会の歴史も、ちっぽけで他愛のないものに思える。

昼に聞こえた雷鳴は空耳ではなかったことを、給湯室の窓に打ちつけられた雨跡から知った。下校を急ぐ学生たちの声と、住宅からもれ聞こえる炊事の音が重なって、夕焼けの手前をあたたかくしている。猫を3匹見かけた。5月11日。