ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

2023/12/20

爪が伸びて心なしかネイルが馴染んできた気がしている。たぶん多少の長さがある方がしっくり来るんだろう。サンマルクで柚子レモンソーダを飲みつつ、保護シールとケースをつけて万全になった真新しいスマホの画面をきらきらの指先ですいすい触れる。

曜日感覚がすっかり狂ってしまっているが今日は世の中ではなんてことない平日で、夜の空気を含み始めた紺色の街中を走る山手線には仕事終わりらしき人たちがそこそこ乗っていた。窓の向こうを流れ去る居酒屋の看板やビルの明かりを見ながら、どう切り取りどうあしらうとより記憶に近い形で収められるか想像をめぐらせる。瞳に映るもの以上に脳や心が覚えている景色の色を、表したいとよく思う。