ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

2024/2/1

忍び寄る気圧の足音から耳を閉ざすべくヘッドホンを着けてサカナクションのアルバム『834.194』を流しつつ作業。刻まれるビートにせっつかれるようにして画面を一心に見つめながら手を動かしていたらパソコンを閉じて耳殻を自由にするその瞬間まで精神はほぼほぼ平常を保ってくれた。

昼に駅の向こうにあるパン屋まで歩いたのもいい息抜きになったことだろう。ベーコンが挟まれた焦茶色のクロワッサンも、たっぷりのあんことバターが詰まった丸パンも、その愛らしい見た目やぎゅんと体中を行き渡る味わいとでもって、今日の私を励まし癒してくれた。

家への帰り道、他に誰もいないのをいいことに跨線橋の上を駆けた。いい映画には必ず走るシーンがあるのだと聞いてから、版画を刷るように繰り返されるこの日々も、ここだけ切り取ればいくらかドラマチックなものに仕立てられるかと、走るたび思うようになった。