ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

2023/11/27

当たり前に眠れなかった。ほとんど起きていたはずなのにちっとも眠たくなかった。

友だちと会って話したい。これまでの毎日やいつもの日々から遠のいたところで、おいしいものを食べて、他愛のない話をして、ぱちぱち笑いたい。私は誰かひとりに寄りかからずとも歩いていける人だと、確かめて自信を取り戻したい。あなたは正しいと、まっすぐ目を見て言ってほしい。

カウンター越しでいいから笑顔を向けられたくてカフェに立ち寄る。コーヒーを受け取ると店員さんがほほえみながら「いってらっしゃい」と言ってくれた。それだけで瞳が潤んだ。

失ったもの、失っていたもの、失っていくものに思いを馳せると、視界がゆがむ。私が愛し守りたかったのは、つづく明日の平凡だった。また過去形になりゆくことを、受け入れられずに座り込んでいる。