かなしいというよりは悔しくて、流れる雫にほおが濡れる。逃げ場とやり場のない感情を持て余している。朝方は大丈夫に思えていたけれどそんなこともなかった。頭痛がおさまらなくて休む。
地域の祭りでも開かれているのか、通りから囃子が聞こえる。初夏のような気候の中で、松村圭一郎『くらしのアナキズム』を読み終える。昼寝を挟んで体を動かし外の空気を吸ったらいくらかマシになれたけど、たぶんこれだって一時凌ぎ。
考え過ぎている。しかもその矢印が自分ばかりを向いている。それじゃあこの薄氷めいた嫌悪と不安からいつまで経っても逃れられない。見通すべきは己の内側ではなくて、もっと世界と成り立ちのほう。
ただ今は頭を使えなくしたい。穏やかな麻痺にまどろみたい。楽しげに話す遠い誰かの声が聞きたくて、バナナマンと星野源のpodcastをさかのぼって聴く。まだ笑えることにホッとした。