ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

旅行

2024/4/27

ぱたぱたと小さな足音がして薄く目を開けると、和紙越しに寝室がぼんやり照らされている。まだ寝ている友人たちを起こさないようにそっと障子をずらせば、淡く光を放つ磨りガラスが雨粒に打たれてささやかに歌っていた。 昨日の鍋の残りを温めてうどんを入れ…

2024/4/26

しばらく家を離れる同居人を寝ぼけた頭で見送り、爪を塗り直して一息。寝不足だからか、つかれが取れていないからか、コーヒーをかぱっと飲み干しても頭が回る気配がない。 家にいてもぼーっと時間が過ぎていくだけに思えて早々に家を出る。乗り継いだ電車の…

2024/2/11

ホテルのカーテンを開けると朝日に照らされた山々を背に雪がちらついている。まぶしさに目を細め、息をふと吐き、昨夜のお酒が体に残っていないことにホッとした。同居人と3対1くらいの割合で分け合いながら飲んだとはいえ、4合も頼んだからヒヤヒヤしていた…

2024/2/9

あまりの手際のよさに舌を巻いた。上野駅のみどりの窓口を担当するともなると慣れっこなのかもしれないが。新幹線の切符を手配するためタッチパネルに触れる指先にはまったくよどみがなく、それでいながら機械的な対応にとどまらず一瞬の待ち時間に談笑を挟…

2023/12/31

慣れない寝床だからか昨夜はなかなか眠りにつけず、イヤホンを両耳にねじ込んで何度も聞いた馴染みのある曲を一番小さな音で流しながら祈るように目を閉じていた。 朝は自分でつけたアラームに予定通りに起こされ、父と母が並んで寝ている布団の脇を通って露…

2023/12/30

扁桃腺の晴れを感じる。寝ているうちに冷えたのか。あまりひどくならないといいが。 父が運転する車で港まで向かい、船着場近くのレストランで昼食。書き入れ時だろうに人手が足りていないようで、店員の応対はせかせかと落ち着かないのに詰めが甘い。そんな…