2024-04-09 2024/3/27 日記 濡れた髪を乾かす間に目をつぶる。紐を縒るみたいにして今朝の夢の手触りを思い返す。とっくに過去形になった人間が今更立ち現れるはずがないのに。そのうえ都合よく奪い合うのだから。さすがに笑ってしまう。 真っ白なミルクを注ぎ入れられた紅茶みたいに、あんなに澄んでいた煉瓦色の湖がとっぷりと甘く曇っていく。唇を湿らす乳の厚みが、嫌いで好きで憎らしかった。