ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

2024/2/26

6時前に目覚めた同居人がいそいそと身支度を済ませて外へ駆けていった。北秋田で過ごした早寝早起きの日々がよっぽどよかったらしい。少し遅れて私もトレーニングウェアに腕を通す。身体を伸ばし、キャップを被り、スニーカーの紐を整えて玄関を出る。

まだ寝ぼけた街が徐々に明るくなっていく中を、ひんやりとした空気に頬をはたかれながら小走りで進む。病み上がりの頭がきーんと冷たく耳鳴りのように痛み、その痛みの点を中心に感覚がじわりと滲んでいく。帰ってシャワーを浴び、昨日書いた日記を整え、こんなところだろうと筆を置いたあたりで、ようやく仕事を始める時間になった。

毎日に、もっと言えば人生に、重きを置きたいものから順に手に取り箱に詰めていく。そんな生き方を当たり前だと思い、そんな生き方を叶えたいと願い、そんな生き方に近づこうとしている。感覚が眠り言葉が埋まる大地を、朝に耕し夜に踏みしめているとき、一番素直に息が吸える。