紅茶のパックが切れた。食後の飲み物がほしいが今コーヒーを口にするのは心臓への負荷を思うとためらわれる。戸棚の奥に迷い込んでいたルイボスティーを取り出してポットに湯を注ぎ、あたためておいたマグを夕焼け色で満たした。記憶よりも甘い味や香りに、まだいまいち覚めきっていない頭が、両の手で掬われ揉まれるようにほぐされていく。
楽しさってなんだろう。楽しいってなんだろう。明日と言わず今日この瞬間、息絶えたとしてそのとき私は、どれだけの悔いを残すだろう。巡る思考が沈んでいく。おそらくは天候やつかれのせいだろうが。逃げるように休憩に入る。少しずつ進めていたMIU404を見終えた。最終回は笑顔が多かった。