ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

2024/3/17

春服を物色しようと高円寺へ。昼食後の飲み物を求めてキタコレビルに向かう。ビニールでできた暖簾をくぐると2畳に満たない手狭なカウンターにオレンジ色のパーマの女性をみとめた。

マサラチャイを頼む間、吹き抜けを見上げる。時刻は12時過ぎ。工事現場じみた足場の隙間から半透明なトタン風のパネルを通して陽光が空き地を照らしている。湯のシュンシュンと湧く声にテクスチャを上書くようにしてレコードが回る。ざらついていながらとろみのある音でほら穴の中めいた空間が満たされている。

カップを受け取り丸太のような椅子に腰掛け一息。山野アンダーソン陽子『ガラス』を捲りながら時間を過ごす。道ゆく住人の挨拶がたまに聞こえるばかりで他にお客は一人も来ず。洋楽の流れる穏やかな日陰だった。

服屋を見て回るがスウェットもボトムもめぼしいものは見つからず。本屋を巡ってよしもとばなな『はーばーらいと』山階基『風にあたる』を手に入れる。ひとりだとやたらと歩いてしまう。今日は2万3000歩。