ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

2024/3/30

予報通りに晴れた。たまりにたまった洗濯物のすべてを洗うにはベランダが足りず、適当に選り分けて残りは明日に回す。同居人は吉祥寺で手に入れたセットアップをたいそう気に入ったようで、朝食を食べに駅前を歩く道すがら、ガラスに反射する己の姿を何度も確かめていた。

焼き魚に味噌汁、おひたしに卵焼きという旅館の朝食のような食事を日が差すテーブルでゆっくりと堪能。魚の脂によって黄にほんのり色づいた米を箸で持ち上げて口に運ぶ。じゅうぶんに満たされた体を少し動かし、公園のベンチでひと休み。アイスコーヒーの冷たさがうれしいほどの陽気。

電車に乗って西荻窪まで。古本屋で3冊買い、服屋でボトムを持ち帰る。夏でも履ける薄くて軽い黒のパンツにようやっと出会えてうれしい。気温が思ったよりもずっと上がり、さっき開けたばかりのパックのオレンジジュースをもう飲み干してしまった。遅い昼食にハーフサイズのカレーを食し、セゾンビールを一口もらう。すっと爽やかな後味が喉をすり抜けていく。

高円寺に着いたらヤンヤンへ。気になっていたジャンルの本を見かけてこれまたお買い上げ。今知りたいことはこういうことで、それを知るためにはどんな本を読むとよさそうなのか、とあれこれ話しながら道を進み、横道に逸れてJULAYに到着。カウンターでチャイを頼み、入り口近くの椅子を借りて飲む。

ちょうど植物の展示兼即売会をやっているらしく、常連と思しき人たちでずいぶん賑わっていた。洞穴めいた空間で副流煙にけぶられながらカップを傾けるのもあまりない機会。工事現場の足場のような鉄の階段をのぼった先には、見慣れない色形をしたサボテンがあちこちに並べられていた。地面に半身をうずめて頭を控えめに出している個体が愛らしかった。