ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

シェフを「つづける」ということ

5月14日。目をつけていた物件の内見をする。駅から徒歩8分ほどの位置にある、住宅街のすきまに立つ古い一軒家。

玄関の大きな段差と階段の急な傾斜に年季を感じたが、それ以外の点は趣深いと受け取れる範囲。ベランダに隣家の蔦が巻きついていることも、窓にデザインガラスがはめられていることも、いずれ生活の一部になるだろう。

ぜひ入居をと話を進めたが、猫を飼えるかは要確認とのこと。大家さんが首を縦に振ってくれるといいが。明日の返信を待つことにする。

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井川直子『シェフを「つづける」ということ』を読み終える。

何かをつづけることの難しさはよく語られるが、ともすれば飽和のにおいすら漂う飲食業界で自営業を営むとなると、いっそうの至難となるのだろう。やめる理由や変える動機をひとつずつ押しのけては受け流し、これしかない、これだけは、と祈るように毎日を積み重ねていく彼らの姿に、畏敬の念を覚える。

描かれるメニューのどれもが丹精込めてつくられた作品であることが伝わってくる。これだけの熱意や年月をかけて編み出された味とはどんなものだろう。函館のイタリアン『コルツ』の料理が、特に気になった。

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