ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

アート

2024/3/16

散歩する柴犬を2匹、窓越しの飼い猫を1匹、路上の地域猫を1匹。朝6時の住宅地を駆けると早起きな動物と目が合う。玄関を開けるとキャリーケースを傍らに三脚を背負う同居人が靴紐を整えていた。 彼を見送り家事を済ませ身支度を整えてもまだたっぷりと時間が…

2023/9/24

River Coffee & Galleryで森内一生/岩間智紀/岩渕わか菜 三人展『南無セミ』を観る。会期中に3回は目にしたであろう作品たちを、さらにもう一度じっくりと眺める。 通りに面したガラス扉から差し込む光の具合によって展示の風景は徐々に移り変わる。その日…

2023/9/23

gallery TOWEDで鈴木祥平 個展『Mirage Island』を観た。 賃貸物件の間取りを模した仕切りがはめ込まれたAmazonの箱の中からは、本物の家ならば屋根を突き破っているだろう勢いで、観葉植物の絵がのびのびと葉を伸ばしている。 人の都合に合わせて閉じ込め切…

悪魔を描くとき人は自由

7月22日。ネイルをひと塗りして上野へ。国立西洋美術館で浴衣姿のNちゃんと会う。紺地に白の紫陽花柄が涼やかだ。 炎天から逃げるように館内に飛び込んで常設展を観る。山あいで休む羊飼いの遠景や瑞々しく籠からこぼれる果物の静物画、白く雲がかった空の下…

スカートと風景

6月18日。『今井俊介 スカートと風景』を東京オペラシティ アートギャラリーで観る。キャンバスにぴっちりと詰め込まれた図形が放つ、目を貫かんばかりの色彩に、平衡感覚を揺るがされてふらふらになる。通し番号1番の作品が特に印象的だった。自分が極める…

祈りの地層

5月13日。雨。吉祥寺のGALLERY IROで中村菜月さんの個展『あなたの祈り方でこの世のことを教えて』を観る。 階段をのぼり靴を脱いで木の床にあがる。木目のなめらかさを靴下越しの足裏に覚える。ギャラリーが閉まるまでに間に合うかと急いていた気持ちが、な…

来ないバスを待つように

5月3日。晴天。書き物がひと段落したところで外に出て、パンを買い公園で食べる。ベンチに腰掛けてページをめくるのは坂口恭平『お金の学校』。 自分こそがやるべきだと心から思えることをやっていれば、見合った報酬は自ずと返ってくる。だからみんなやりた…