ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

映画

2024/4/7

今から会える?と言われて身支度の手を早める朝もたまにはいい。一歩踏み込んだ気さくさというか、人あたりのいい雑さというかがこの人にはあって、だから憎めないし、うらやましくも思う。夜勤明けのTと落ち合い、とり鉄で串をつまみながら近況を交換。 わ…

2024/3/9

毎週末のように服を求めて街を歩いている。今日は青山を散策。同居人の目当てのブルゾンは入荷から1時間弱で売り切れてしまったらしく試着すら叶わず。私がずっと探していた白ステッチの濃色のデニムパンツはガラス張りなのに薄暗くちょっと近寄りがたい雰囲…

2024/3/8

窓が大きい家にいると外と地続きにあることがよりわかる。先日ほどではないにしても雪が降ればやはり窓際は明るく、照明から下がる紐を引く必要のない朝だった。歯列矯正をするなら上下左右の歯を抜いて2年はワイヤーを着けてそれで100万くらい。テキパキと…

2024/2/25

冷え込む曇天の下、半分も埋まっていない映画館の真ん中で、朝8時半に『PERFECT DAYS』を観た。 目を奪われる驚くべき展開があるわけではないにもかかわらず、長く沈み込んだあとのソファのような窪みが、観た人の胸にいつまでも残される。抱き止めるため背…

2024/2/24

これだけはオススメしたい映画は、と聞かれて『ゆれる』と『リップヴァンウィンクルの花嫁』と返す。人と人との間に横たわる、けっして乗り越えられない距離やわかりあえない線引きについて、森林の奥にひっそりと眠る湖面のように、静かに描く作品が好きだ…

2024/1/27

藝大の卒展を観に行こうと調べたら会期は明日からだった。それならと映画を観ることに。「東口(南)」などという迷わないほうが珍しい表記にまんまと惑わされて池袋をさまよう。それでも予告がはじまる10分前に席に着けるくらいには余裕をもって映画館にた…

2023/11/28

目が重たい。泣いて寝た翌朝のまぶたってなんでこんなに腫れるんだろう。メイクと眼鏡と前髪で多少はごまかせた、ということにする。 チャイラテの上の白いふわふわってなくせますか、とダメ元で聞いてみたら、店員さんはまったく面倒がる素振りも見せず、快…

2023/8/24

映画『怪物』を観る。映画館で観ることができてよかった。海と山が見える開けた高台に登りたくなった。以下、ややネタバレを含む感想の雑記。 ---------------------- 憎しみや恨みより保身や愛を起点にした隠し事の方が、雪だるまみたいに膨れ上がってどう…

映画『君たちはどう生きるか』を観て

7月17日。朝のまだ空いている電車に乗って映画館に向かい『君たちはどう生きるか』を観た。宮﨑駿の頭の中にある数々のイメージの断片を濃密にパッチワークした絵巻物を目にした心地。登場する女性たちが主人公の少年と重ねるやり取りから察するに、愛すると…