ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

2023/12/14

同居人との共有口座を作るべくあれこれ調べて申請。10分足らずで審査が完了して驚く。どんな物差しで測られているかわからないままに、何らかの基準をクリアはしているらしいという不確かな承認を得て覚える居心地のわるさを手のひらの上に持て余しつつ、と言ったところで仕方がないかとスマホに表示していたメールの画面を閉じた。

日記祭で手に入れた隙間さんの『うつわ日記』を読み終える。もう既読にならないLINEのトークルームに送り続けた日々の記録がスクショされて一枚ずつ光沢紙に印刷されている。背を綴じられてこそいないがまとめて読むことができるという点ではこれも本と呼びうるか。ポストカードの絵柄を確かめるようにぺらりとめくっては見たものから脇に寄せていく手つきに、他人の一日を拾い上げては放る神にでもなったような感覚を覚えた。友人や家族だとしたってここまで詳らかに誰かひとりの生活を窺い知ることも少ない。それが日記本を読む楽しさかもしれない。

masuky.hatenablog.com

中華風の味付けで大根を食べようとレシピを探し、足りない食材を買いにスーパーに行ったらかぼちゃが安くなっていたので一緒にレジに持っていく。お米を水に浸けている間に鶏もも肉を切り分け下味をつける。今日使わない分はジップロックに小分けにして冷凍庫へ。釜に火をつけつつ、かぼちゃをレンジで柔らかくして切り、砂糖としょうゆと酒とみりんで煮る。落とし蓋の下でくつくつと鳴く音を背景に、いちょう切りにした大根と肉をオイスターソースや鶏ガラと炒め合わせた。

目立った締め切りや目標がなくても毎日律儀にお腹は減るから料理は日々に取り込みやすい創作活動だと思う。他にがんばりたいことがあって余裕がないときにさらにやらなければいけない義務だととらえると面倒だが、気が向いたときにやれる範囲の工程を少しずつ踏んで自分好みの味をつくり出せるようになっていくのは楽しい。前回よりもしっかり甘く仕上がったかぼちゃを箸で割く。