ことのあらまし

日々のあらまし、いつか平気になるための記録

2023/8/26

ボルトでも締められているみたいにぎりぎりと頭がきしむ。起きては水を飲み横になってを繰り返してもなかなかよくならず。風呂桶に湯を張って体を沈めた。小窓の磨りガラスから差し込む白い陽光でぼうっと明るい浴室が新鮮だ。いい銭湯がそうであるように、いい風呂場は教会めいている。

電気を点けないままベッドに転がり本を読んでいたら空がうなだれるように曇りはじめた。これじゃあさすがに文字が見えない、と照明のスイッチに手を伸ばすべく起き上がると同時に、雨粒がぼつと窓を濡らした。雨の日の昼はそれはそれで光にとろみがあって眺める分にはいい。気圧さえどうにかなってくれるなら。

洗濯を済ませた頃に天気も持ち直すとの予報だからベランダに干し終えたら昼を食べに出ようと話していた矢先、まだ濡れた衣類を腹に抱えたまま洗濯機が壊れてしまった。何度あれこれ試してもピーピー鳴いて動こうとしない。仕方なしにコインランドリーまでわっせと洗濯物を運んでくれる同居人の背に感謝を送り、まだ治りきらない頭痛をあやしながら遅い身支度を済ませた。

駅の向こうの中華屋までは歩いて20分。足を動かしてみれば意気込んでいたよりもすんなりとたどり着けて、もっと軽々と選択肢に含めてよいのだと思い直す。細麺の担々麺を啜ったらだいぶ元気になった。帰りに雑貨屋を見てジェラートを食べ道具屋を覗く。ここの古くからの商店街はちまちまといろんなお店が立ち並んでいて飽きない。今度はコロッケとかどら焼きとか買ってぶらぶら食べ歩きしてもいいね、などと話す。乾燥機からふかふかの服たちを回収して帰宅。

気が抜けているのに身も入らなくて空っぽな感覚。渋谷や上野に行く予定も考えていたけれど明日に延期。ちょうどいい洗濯機と出会えるといい。